「離婚することになったが、家をどうすればいいかわからない」
「住宅ローンが残っている家は売れるの?」
「元配偶者と共有名義のまま。もう関わりたくない」
私は不動産業界に35年携わってきた宅建士です。離婚にともなう家の相談は年々増えており、家の整理を曖昧にしたまま離婚したことで、数年後に大きなトラブルになるケースを何度も見てきました。
この記事では、離婚時の家の整理を「選択肢 → ローン → 名義 → 売り方」の順で解説します。
📌 この記事でわかること
- 離婚時に家で揉める3大ポイント(財産分与・ローン・名義)
- 家をどうするか、4つの選択肢と比較
- 住宅ローンが残っている場合の対処法
- 共有名義を放置してはいけない理由
- 状況別のおすすめの売り方
離婚時に「家」で揉める3つのポイント
離婚時の家の問題は、次の3つが絡み合って複雑になります。
- 財産分与:結婚後に買った家は、名義に関係なく夫婦の共有財産として分けるのが原則(基本は2分の1ずつ)
- 住宅ローン:ローンの名義人・連帯保証人は離婚しても変わらない
- 名義:家の名義(単独か共有か)で、売却のしやすさが大きく変わる
家をどうする?4つの選択肢
選択肢① 売却して現金で分ける(一番シンプル)
家を売り、ローンを完済して残ったお金を分ける方法。お金で分けるため公平で、離婚後のつながりも残らないので、迷ったらまずこの案から検討するのがおすすめです。
選択肢② どちらかが住み続ける
子どもの学区を変えたくない場合などに選ばれます。ただし「住む人」と「ローンを払う人」「名義人」がズレると、後々のトラブルの火種になります(例:元夫名義のローンを滞納され、住んでいる元妻が退去を迫られる)。
選択肢③ 賃貸に出す
収入にはなりますが、元夫婦で家の管理・収益を共有し続けることになり、離婚後の関係としては現実的でないことが多いです。
選択肢④ 自分の持分だけ売る
共有名義で相手が売却に応じない場合、自分の持分だけを専門の買取業者に売ることができます。
👉 詳しくは 【宅建士が解説】共有名義の不動産を処分する方法 で解説しています。
住宅ローンが残っている場合
まず「アンダーローンかオーバーローンか」を確認
- アンダーローン(家の価値 > ローン残高)→ 売却してローンを完済し、残りを財産分与できる。話が早い
- オーバーローン(家の価値 < ローン残高)→ 売っても完済できないため、対応の検討が必要
どちらなのかを知るには、ローン残高(金融機関の残高証明)と家の査定額を比べます。査定は複数社に依頼して相場感をつかみましょう。
オーバーローンの場合の選択肢
貯蓄で差額を埋めて売る、ローンの借り換え・返済継続、そして返済が難しい場合は任意売却(金融機関の同意を得て売却する方法)という手段もあります。
👉 返済が苦しい場合は 住宅ローンの返済がきつい!やってはいけないこと5選 を先に読んでください。
⚠️ 連帯保証人・連帯債務者になっている場合、離婚しても責任は消えません。「離婚したから関係ない」は通用しないのがローンの怖いところです。売却か借り換えで関係を清算することを強くおすすめします。
共有名義のまま放置してはいけない
「とりあえずそのまま」にした共有名義は、時間が経つほど処理が難しくなります。
- 売却・大規模リフォームに相手の同意が必要なまま
- 相手が再婚・死亡すると、権利関係がさらに複雑化(相手の相続人と共有になることも)
- 連絡が取れなくなると身動きが取れない
💡 ソボちゃんのひとこと
離婚から10年後、「元夫が亡くなって、家の共有者が元夫の再婚相手になってしまった」という相談を受けたことがあります。共有名義の整理だけは、離婚のタイミングで必ず済ませてください。
状況別・おすすめの売り方
時間に余裕があり、二人とも売却に合意している
仲介でじっくり高く売るのがおすすめ。まず複数社の査定で相場を把握してから、信頼できる不動産会社を選びましょう。
👉 査定の取り方は 不動産一括査定サイトの選び方、売却の全体像は 家を売る流れ7ステップ をご覧ください。
早く清算したい・相手と関わりたくない・合意が取れない
スピードと確実性を優先するなら買取が現実的です。共有持分のみの買取に対応する業者もあります。
👉 業者の見分け方は 訳あり物件の買取業者の選び方 にまとめています。
よくある質問
売却は離婚前と離婚後、どちらがいいですか?
財産分与としての受け渡しは離婚後に行うのが一般的です(離婚前だと贈与税の問題が生じる場合があります)。ただし売却活動自体は離婚前から始められます。タイミングは税理士・弁護士に確認するのが安心です。
相手が売却に同意してくれません。
共有名義の場合、家全体は相手の同意なしに売れませんが、自分の持分だけなら売却可能です。まずは弁護士や買取業者に相談してみてください。
財産分与に税金はかかりますか?
分与を受ける側には原則かかりません。分与する側は、不動産の値上がり分に譲渡所得税がかかる場合があります。詳しくは税務署・税理士へ。
家の査定は相手に知られずにできますか?
机上査定(訪問なし)なら、書類やネットの情報だけで概算額を出してもらえます。まず相場を知りたい段階では机上査定がおすすめです。
まとめ
- 迷ったら「売却して現金で分ける」が最も公平でトラブルが少ない
- まずローン残高と査定額の比較から始める
- 共有名義・連帯保証の解消は離婚のタイミングで必ず
- 急ぐ場合・揉めている場合は買取や持分売却という手段もある
離婚は人生の再スタートです。家の問題を先送りせず、きちんと清算して新しい生活を始めましょう。
この家、いくらで売れる?まずは無料査定で現状把握から。
査定は無料。断っても費用はかかりません。
※本記事はアフィリエイト広告を含みます
