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ニャアちゃん実家をどうするか
親とも兄弟とも話しにくいニャ…



わかります。
実家の話は「お金」と「思い出」が絡むから日本で一番相談しにくい
話題かもしれません
親が元気なうちは考えたくない。
でも、頭の片隅でずっと気になっている——実家のこれから。
不動産業界に35年いる私が、いま声を大にしてお伝えしたいのは、「実家は持ち続けるのが正解」とは限らないということです。
この記事では、価値が上がりにくい実家なら「早めに売る」という選択肢も検討すべき3つの理由と、売った後の暮らし、そして「わが家はどっち?」の見極めポイントを解説します。
⏱ 30秒でわかるこの記事の結論
- 不動産は「上がる物件」と「下がる物件」の二極化が進行中。人気のない地域は売ることも貸すことも難しくなっていく
- 金利上昇で買える人が減り、リフォーム費は約1.5倍に。「待てば高く売れる」が通用しにくい時代に
- だから、価値が上がる見込みの薄い実家は早めの売却・住み替え・資産の組み替えも検討を
- ただし最適解は家ごとに違う。迷ったら、まず今の値段を知ることから
相続したくないもの第1位は「不動産」。あなただけではありません
株式会社AlbaLinkが2025年に全国500人へ行った調査によると、「親から相続したくないもの」の第1位は不動産(54.4%)。なんとお墓(20.4%)や借金を大きく上回っての1位です(出典:AlbaLink「親から相続したくないものに関する意識調査」)。
理由は「売れない」「貸せない」「維持費がかかる」——いわゆる「負動産」になる不安です。
実家に後ろめたさを感じる必要はありません。
それだけ多くの人が、同じ悩みを抱えているのです。
そして私の実感でも、この不安は残念ながら的外れではありません。
管理されなくなった建物の行く末は、廃墟化したマンションの実例で紹介した通りです。
それでも「早めの売却」を検討すべき3つの理由
理由① 不動産価格の「二極化」が止まらない
これからの不動産は、「値上がりする物件」と「値下がりして、やがて売れなくなる物件」の差がどんどん開いていきます。
人口が減っている地域、駅や生活利便から遠い地域、再開発や人口増加の要素がない地域——こうした場所の家は、「売ることも貸すこともできない」状態に近づいていく可能性があります。
大事なのは、この二極化は「いつか」ではなく今まさに進行中だということ。
決断を先延ばしにするほど、選択肢は減っていきます。
理由② 金利上昇で「買える人」が減っていく
日銀の利上げにより、住宅ローンの金利は上昇傾向にあります。
金利が上がると、家を買う人の負担はどれくらい変わるのでしょうか。
💰 5,000万円を35年ローンで借りた場合の総返済額(元利均等・試算)
金利1%なら…… 約5,900万円
金利2%なら…… 約7,000万円
金利がたった1%上がるだけで、返済額は約1,100万円増える
買う側の負担がこれだけ増えると、「買える人」の数が減り、買える人の予算も下がります。
買い手が減れば、住宅の価格には下押しの力がかかる。
つまり中古住宅は、「待っていれば高く売れる」が通用しにくい環境に入りつつあるのです。
理由③ リフォーム費用が約1.5倍に上がっている
建築費は2015年と比べて約1.5倍に上昇しています。
キッチン・浴室・トイレなど水回りの修繕費も大幅に高くなりました。
古い家ほど直す場所は増えていきますから、持ち続けるコストは年々重くなる一方です。
住む人のいない実家でも、固定資産税・火災保険・庭木の手入れ・傷んだ箇所の修繕と、お金は容赦なく出ていきます。



「とりあえず置いておく」は
タダではないんです。
維持費という家賃を払い続けているのと同じなんですよ
【実話】私が見てきた「手放せなかった家」
理屈はここまでにして、実際にあった2つのお話を聞いてください。
私がマンション管理や仲介の現場で見てきた実話です(プライバシーに配慮して、細部は一部変えています)。
実話① ご両親の思い出のマンションを、十数年空き家のまま
マンション管理を長くしていると、家族の形が変わっていくのを何度も見ます。
一番多いのは、小さかったお子さんが大きくなり、結婚して遠くへ行くパターン。
ご両親はご夫婦でそのまま暮らし、やがてこの世を旅立たれます。
あるお宅の娘さんは、ご両親がいなくなったマンションを処分せず、そのまま維持し続けています。
自分が育った場所、ご両親と過ごした場所——愛着は痛いほどわかります。
でも、マンションは誰も住んでいなくても管理費と修繕積立金が毎月かかり、築年数が古くなるほど高くなっていきます。
ご両親が亡くなってもう十数年。
今も空き家のまま、時々遠方から様子を見に来ては、またそのまま帰っていかれます。
十数年前ならそこそこの値段で売れたはずのそのマンションも、築47年になった今では、言葉を選ばずに言えば二束三文の価格です。
思い出のためと心から納得しているなら、それも一つの選択です。
でも「管理の時間も費用ももったいない」と少しでも感じているなら——早めに手放した方が良かったのでは、と思わずにいられません。
同じように、賃借人さんが退去した後、貸すことも売ることもせずに放置する遠方のオーナーさんは驚くほど多いのです。
毎月の管理費と積立金だけを払い続ける。
そんな物件をお子さんが引き継いだら?
何をどうすればいいのかわからず、放置はさらに深まります。
実話② 医院だったお宅と、野良猫と
もう一つは一戸建ての話です。
かつて、朝の診察に行列ができるほど人気だった、医院兼ご自宅がありました。
先生が引退されて亡くなった後、医院を継ぐ人はなく、建物はそのまま放置されました。
息子さんが車で1時間かけて時々様子を見に来ていましたが、いつしか敷地で野良猫に餌をやるようになり、家は野良猫の集まる場所に。
ゴミあさりや糞のことでご近所からクレームが出ても、聞き入れてはもらえず、ご近所は我慢するしかありませんでした。
そして、ある暑い夏の日。
息子さんは、その家のガレージで亡くなっているのが見つかりました。
心臓のご病気でした。
相続する人はおらず、最終的には遠縁の方が引き取って売却されました。
もっと早くにこの家を手放していれば、野良猫の住処になることも、あの場所で最期を迎えることも、なかったかもしれない——今でも考えることがあります。
放置された家は、お金を失わせるだけではありません。ご近所との関係を壊し、時には持ち主の人生まで静かに蝕みます。
私が「早めの決断」をおすすめする本当の理由は、ここにあります。
売った後の暮らしはどうなる?
「売ってしまったら、その後どうするの?」——よくいただく質問です。
ひとつの考え方として、「売却 → 売却代金の一部を資産運用 → 身軽な賃貸住宅へ住み替え」というプランがあります。
このプランのメリットは想像以上に多いです。
- 固定資産税がいらなくなる
- 修繕費・修繕積立金の心配が消える
- 毎月の支出が家賃中心になり、家計の管理がシンプルに
- コンパクトな住まいに移れば、掃除も移動もラクに
- 現金化しておくことで、将来の相続の負担もぐっと軽くなる
ただし、売却資金を「全部投資」は絶対にダメ
ここは正直にお伝えします。資産運用にはリスクがあります。
売却で手にしたお金をすべて投資に回すのは危険です。
年金や預貯金も含めて生活設計を立てて、当面の生活費を確保したうえで、余裕資金の範囲で運用するのが大前提。
不安があれば、お金の専門家(FPなど)にも相談してください。
わが家は「持つ」?「売る」?プロの見極めポイント
もちろん、すべての実家を売るべきだとは言いません。
価値が上がる見込みのある家なら、持ち続ける価値があります。
見極めのポイントはこちらです。
- 地域の人口は増えているか、減っているか(市町村の人口推移は検索すればすぐわかります)
- 再開発・新駅・大型施設などの計画があるか
- 駅・スーパー・病院への近さ(高齢になっても住みたい場所か)
- 築年数と修繕の状況(実家がマンションなら修繕積立金の状態も必ずチェック)
- 家族の誰かが将来住む具体的な予定があるか(「いつか誰かが」は予定ではありません)
そして大事な注意をひとつ。
ここまでの話は一般論です。
実際の最適解は、立地・築年数・周辺環境・家族構成・相続計画・税金によって一軒一軒違います。
だからこそ、次にお伝えする「最初の一歩」が重要になります。
売却を考え始めたら、最初にやること
答えはシンプルです。
複数の不動産会社に査定を依頼して、「今の値段」と「この先の見通し」を聞くこと。
- 必ず複数社に依頼する(1社だけでは相場がわかりません)
- 地域に詳しい会社の意見を聞く
- 査定価格だけでなく、「この地域は今後どうなりそうか」まで質問する
一括査定サイトの選び方はこちらの記事で詳しく解説しています。
🏢 実家がマンションなら、まず相場チェックだけでも
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まとめ
実家は「持ち続けるのが正解」とは限りません。
価値が上がる見込みのある家は持つ価値がある。
でも、下がる可能性が高い家は、早めの売却・住み替え・資産の組み替えを検討する方が、家族の未来を守れる場合があります。
これだけは覚えて帰ってください。
「まだ売らない」と「いつでも売れる」は、まったく別物です。
「いつでも売れる」と言えるのは、今の相場と地域の見通しを知っている人だけ。
売る・売らないを決めるのはその後でいい。
迷ったら、まず値段を知ることから始めましょう。



決断を先にする必要はありません。
知ることを先にすればいいんです
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