不動産収入は不労所得だって聞いたよ
ボクもやってみたいけど注意することあるのかな?
不動産収入は毎月お家賃が入ってくるので不労所得と言われてるね
でも実際は気をつけないといけないことがあるよ
私は20代のときから不動産で収入を得てきました。
でも、もし自分の子供が「不動産で不労所得を得たいから収益物件を買ってみようかな。ローンも組めるみたいだし」と言ったならば反対します。
それはなぜか?
「融資で買う収益物件では理想の収益をあげられる可能性は低い」からです。(特に初心者さん)
この記事はこんな人にお勧めです。
- 不動産投資に興味のある人
- 会社員や公務員で銀行融資がおりやすい人
- 不動産収益って不労所得でしょ?と思っている人
- 不動産投資が初めての人
不動産投資で気をつけないといけないことをお話するよ
最後まで読んでみてね
記事の結論
- 投資物件は表面利回りではなく実質利回りで考える
- 融資は借金であることを忘れない
- 不動産を管理するのは思っているより手間がかかる
- 上記をわかって不動産投資をするのなら副収入を得るのに不動産投資はオススメ
不動産投資にはインカムゲインとキャピタルゲインがある
不動産投資をする目的はインカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)です。
理想は「家賃収入を得て、最終的に売却するときも買った値段より高く売る」
これが出来れば100点満点です。
でもこれが難しい・・・
なぜかというと不動産は通常築年数が古くなるほど値段が落ちていくからです。
もちろん物件を売却せずに収益物件としてずっと持ち続けるつもりならばそれはそれで良いです。
ただ銀行に融資してもらった以上、お金は返していかなければなりません。
なので後々困らないようにリスクも頭に入れてしっかり計算をしておきましょう。
不動産投資の表面利回りはザックリしてる
収益物件の売り出し広告や営業トークで出てくる利回りは「表面利回り」です。
表面利回りとは、ザックリと計算された数字です。
想定される家賃収入(家賃×12ヶ月分)÷不動産価格(買った値段)
例)想定家賃月額 12万円
物件価格 2,000万円の場合
144万円(12万円×12ヶ月)÷2,000万円=7.2%(1年の表面利回り)
「7.2%!?」すごくいいね!
銀行金利と比べたら夢のような数字に見えるよね
でもこれは本当に「夢」だよ(笑)
表面利回りには経費が何も含まれていません。
実際に不動産を取得すると色々な経費が必要になります。
しかも上記の家賃は想定された家賃です(笑)
実際にこの金額で貸し出して入居してくれるかはわからないのです。
そこもしっかり理解していきましょう。
経費って何かな?
不動産投資の実質利回りは経費や想定されるリスクをいれて考える
夢のような表面利回りから現実的に考えられる経費やリスクを差し引いていきましょう。
収益物件を買ったときにかかる費用
不動産を購入するときにかかる経費
- 印紙税
- 登録免許税
- 司法書士手数料
- 仲介手数料
- 固定資産税
- 火災保険料
- 不動産取得税
不動産を買ったときの諸費用の目安は、不動産購入価格の7%~10%くらいです。
例えば、2,000万円の物件であれば諸費用は140万~200万円くらいが目安になります。
目安なのは、購入する不動産によって軽減税率が違ったり、現金で買うのか、それとも融資で買うのかでも変わります。
融資であれば選ぶ金融機関によっても住宅ローン関連費用が大きく変わってくるからです。
ここでは10%として考えてみました。
①【不動産取得時の経費】2,000万円×10%=200万円
収益物件を買ったあとにかかる費用
収益物件を買ったあとにかかる経費
- リフォーム費用(中古住宅の場合)
- 広告料(賃貸物件として貸し出す場合)
- ハウスクリーニング費用
収益物件の場合は、自分が住むわけではないので必要最低限な設備で大丈夫ですが、きちんと補修をして、ハウスクリーニングなどを入れてお家をきれいにします。
あとは賃貸仲介会社にお客さま(借主さん)をつけてもらう広告料を支払います。
こちらの経費はリフォーム費用にもよりますが5%くらいを想定しておきましょう。
②【不動産購入後の費用】2,000万円×5%=100万円
※お金のかかりがちな浴室リフォームは浴槽リフレッシュ塗装がオススメ
※日本全国どこの物件でも業者比較ができるくらしのマーケットを解説
収益物件を保有している間にかかる費用
収益物件を保有している間にかかる経費
- 固定資産税
- 修繕費(設備不良が起きた場合)
- 火災保険料
- 管理委託料(管理会社へ依頼した場合)
- 管理費・修繕積立金(マンションの場合)
マンションや戸建て住宅に関わらず、不動産を保有してる間に必ずかかるのは「固定資産税」です。
固定資産税は毎年1月1日時点で所有している不動産にかかってくる税金です。
これ以外に賃貸物件として貸し出して、自分で動けない(動きたくない)場合は、管理会社に管理を依頼することになります。
こちらは管理委託料として毎月支払うことになります。
これらの経費も10%くらいを想定しておきましょう。
③【不動産保有期間の経費】2,000万円×10%=200万円
実質利回りの計算例
2,000万円で買った収益物件を毎月12万円の家賃で10年間貸し出して10年後に売却したとしましょう。
実際には①不動産を購入したときの経費(200万円)、②不動産を買ったあとの経費(100万円)、③不動産を保有している間の経費(200万円)が必要だったということです。
結果的には・・・
想定家賃(1,440万円(12万円×12カ月×10年)ー(200万円+100万円+200万円))÷2,000万円=4.7%
あれ?
7.2%だと思っていたのに4.7%になってるよ!?
しかも、これは2,000万円の物件を現金で買った場合です。
もし、2,000万円を全部銀行融資で借りた場合は更に金利を支払いますし、その手数料も支払います。
そして忘れてはならないのが「空室リスク」と「値下がりリスク」だよ
その他のリスクも考える
その他のリスクも頭にいれておきましょう
- 空室リスク
- 売却時の値下がりリスク
- 銀行への利息と借入手数料
表面利回りは全室が全て入居されている場合を想定しての計算です。
ずっと満室ということは一般的には考えられないです。
学生相手のワンルームマンションなどは2~4年ごとに入居者が変わりますし、家族向けのマンションでも家族の人数の増減によって引っ越しをされます。
比較的、戸建住宅は長く住んでもらえることが多いですが、一度も入居者が変わらないということはほぼありえません。
そして一番大きなリスクは売却時の値下がりリスクです。
いくら順調にお家賃をもらえてたとしても売却するときに何百万も値下がりしてしまったらどうにもなりません。
10年間で家賃収入を1,440万円得たとしても売却時に1,440万円値下がりしていたら利益0円ということです。
そこまでの値下がりはないとしても、上記で述べた諸々の経費を入れて考えてみるとどうでしょう?
想像していた利回りからほど遠いことがおわかりになるでしょう。
段々と手残りのお金が少なくなってきたよ
思ってたのと違うな~
なので初心者さんには小さい金額からがオススメだよ
収益物件は自己資金で買えるものから始めてみる
収益物件で収益をあげたいのであれば、初心者さんは融資を受けず自己資金で買える物件で始めることをお勧めします。
(中古の古い戸建なら数百万円で買えるものもある)
とにかく値下がりしにくい物件を購入するのがお勧めです。
新築のマンションなんかは数年で半額くらいの値打ちになってしまうこともあるんだよ
仮に値下がりしても売却するときにはトータルの家賃収入を食いつぶしてしまわないような物件を見つけることが不動産投資で成功する上での一番のポイントとなります。
銀行融資は借金であることを忘れない
公務員やサラリーの高い会社員さんは銀行の融資を受けられやすいです。
投資物件を売りたい不動産業者は融資を勧めてくると思います。
しかし、融資は借金です。
家賃収入が入らないときも銀行は借入金の返済を待ってはくれません。
その時は貯金を切り崩して払えるのかきちんと考えてくださいね。
銀行が融資してくれるからって安心しちゃうけど借金なんだよね
そうだよ
銀行はお金を貸すのが仕事だからね
不動産投資は不労所得ではない
不動産投資はよく不労所得と言われますが、家賃収入を得るのならそれは「不動産事業」と思う方がいいです。
・自分のお金を投資して物件を買う。
・その物件を賃貸住宅として家賃収入を得る。(不動産事業のスタート)
・不動産事業なので税金計算で経費を計上できる。
・お客様(借主)のクレームには誠意をもって対応する。
・お客様(借主)が退去されたら次の新しいお客様(借主)を探さなければならない。
・自分の物件を長く維持するためにきちんと修繕をしたり、清潔に保つ。
・お客様(借主)に喜んでもらえるように住みよい住環境を提供する。
このような気持ちを持てるならばきっといい大家業ができると思います。
不動産を扱うってことは人がお客様ってことだよ
手放しで楽はできないな~(笑)
私の大家業の経験談
私が20代の頃から大家業が出来たのはなぜか?
それはズバリ、父親が不動産のプロだったからです。
私の父は戦後の焼け野原を見て「今からどんどん家が建つにちがいない!」と大工になりました。
そこから企業して一代で建売住宅、注文住宅、マンションを建てて売るまでの建設会社を作った不動産のプロです。
時代はまだバブル期、土地の値打ちがグングン上がっているときに父親が公的募集されている土地を私の名前で申し込んで当てたことがきっかけです。
当時は不動産のこともわからず一体何をどうすればいいのかわかりませんでしたが、あれよあれよと銀行融資を組まされて土地の所有者となりました。
もちろん銀行への支払い義務も発生するわけですが、そこは不動産屋なので私の土地に建物を建てて寮にして貸し出してしまったのです。
私はあっという間に大家になってしまったのです。
ビックリしたよ~
勝手なことをした父を怒ったよ(苦笑)
そして家賃収入から銀行への返済をして、数年後にその物件は売却しました。
銀行融資を受けて、ローン返済をして、尚、売却利益が出たのは、時代の恩恵でもありましたが、やはり不動産のプロである父が不動産のことを教えてくれたおかげです。
その体験のお陰で私は収益物件というものを身近に感じるようになり、自分でも住んでいたマンションを賃貸に出したり、収益物件を手にいれて大家業をすることが出来るようになりました。
今はメチャクチャ感謝してます
私の本業はマンションの管理業者なので住民さんからのクレーム対応にも慣れていますし、何かあったときに相談できる業者さんもいるのです。
不動産に不慣れな人はとにかく賃借人からのクレームにパニックになりがちですので、しっかり知識をつけて対応して体験を積んでいくしか方法はないと思っています。
まとめ
不動産投資はリスクを伴うものですが、信頼できる人から知識を得てやってみることは資産形成する上でパワーがあります。
・表面利回りに惑わされず、経費と考えられるリスクを入れた実質利回りで考える
・初心者に融資を利用しての不動産投資はオススメしない
・融資は借金であることを忘れない
・不動産収益は不労所得ではなく不動産事業としての利益である
・信頼できる人に不動産の知識を教わることが大切
不動産は動くお金がとても大きいです。
しっかり勉強をしてから始めてくださいね。
難しい言葉が多いけどしっかり勉強しなくちゃいけないね
ソボちゃんは実は不動産が嫌いだったんだけど今は楽しいなと思ってるよ
不動産と人は切っても切れない関係だから人と関わることが楽しくなってくると不動産も楽しくなるよ♪